中高年の転職にも役立つ資格、第2種電気工事士


離職には様々な理由があると思いますが、その後の再就職では想像以上に大変なこともあります。

ハローワークの求人票を見ると、中高年が対象の求人の多くが経験者や有資格者の募集になります。

また、ハローワークで求人を出す会社の多くは中小企業のため、人材育成ができる程の会社は少なく、基本は即戦力採用です。

特に中高年の場合、そのハードルは高くなり、マネジメント能力も必要になるでしょう。

近年は人手不足ではありますが、中高年の再就職は厳しいものがあります。

幸か不幸か再就職先に関しては人手不足の影響もあり、仕事を選ばなければ無くはありません。

もちろん、希望する給料や待遇は望めないかもしれませんが、仕事に就く事は可能です。

中高年の再就職の場合、殆どのと言っていい程、給料は減ります。

給料が減るのは仕方ないにしても、可能なら仕事量は減らしたいものです。

給料が減った上、仕事量が増えるのは、身体上にも精神上にもよくありません。

そこで今回は、給料が減るならば、同時に仕事量も減らせる生き方の一つとしての就職先についての話を説明をまとめます。


中高年が主体の業界もある

通常の会社の場合、基本的には年功序列のピラミッドで運営されていますが、例外もあり、その一つにビル管理会社があります。

ビル管理会社とは、建物の維持管理を専門にする会社で、建物内の清掃や建物内の設備(電気、空調、給排水など)が適切に使用できるように管理しています。

その中でも、設備管理の仕事に関しては、体力的な負担が少ない仕事として知られています。

仕事内容は簡易的なメンテナンスやメータチェックが主体であり、実質的に監視業務と言った方が近いかもしれません。

現場で大きな問題が発生した場合、基本的にメーカーへ連絡することで対処するので、余程のことがない限り、時間から時間の仕事で残業もありません。

その一方で給料水準が安く、若年層は少ない職場です。

そのため、現場では慢性的な人手不足なため、高齢者でも採用されやすく、また業界未経験でも採用される傾向にあります。

その結果、高齢者が多い職場となってます。

ビルの数だけ仕事があるのがビルメンテナンスの仕事


勤務体系が常駐型なら休みが多い場合も

ビル管理会社の設備管理の仕事の勤務体制には、巡回型や常駐型があります。

巡回型の場合、社用車で管理ビルを定期的に回ったり、トラブルの度に駆けつける必要があるため、決して楽な仕事とは言えません。

その分、常駐型より待遇が優遇される場合もありますが、大変な事には変わりません。

一方、常駐型の勤務だと日勤型と交代勤務もあり、交代勤務の場合は24時間勤務(仮眠や休憩あり)の後、明け休みと公休日となり、実質的に一か月の3分の2が休みになります。

決められた勤務先に通勤し、決められた勤務を行い、時間になったら帰れるのが、常駐がたの特徴です。

決められた勤務の多くは、メーターチェックや簡易メンテナンス、モニター監視業務、日報に作成などで、特に実務経験が必要な内容でない事が大半です。

そのため、給料は少ないですが、交代勤務だと平日の休みが多くなるため、病院通いが増える中高年には有難いものだったりします。



ビルメンテナンス会社に就職するための資格 

仕事内容からも、未経験の中高年の採用枠の多いビルメンテナンス会社ではありますが、採用条件で必須と言ってよい位に応募資格に書かれている資格があります。

それは、第二種電気工事士です。

今の時代、電気がない生活はあり得ません。

建物の維持管理をする上で電気に関するメンテナンスは必要不可欠で、建物内のトラブルで多いのも電気関連です。

電気系統は、スイッチを一つ交換するにも電気工事士の資格が必要なため、ビルメンテナンス会社の多くでは、第2種電気工事士の資格は事実上の必須資格とも言えます。

そのため、ビルメンテナンス会社に就職する場合、電気工事士の有資格者が採用の条件として多いのです。



電気工事士の資格とは?

電気工事士の資格には第一種と第二種があります。

受験そのものに関しては両者とも実務経験は不要ですが、第1種の場合、合格しても実務経験がないと資格が発行されません。

試験に合格後、実務経験を積むと取得できます。

一方、第2種の場合には、資格発行には実務経験は必要ありません。

試験に合格すると、未経験者でも申請すれば資格は発行されます。

以下、一般的によく目にするビル管理会社の求人の内容です。


  • 仕事内容:設備保全・ビル管理
  • 年齢:65歳位まで
  • 資格:第2種電気工事士


試験の難易度について 

第二種電気工事士は筆記と技能の試験があります。

一般的に、電気系の筆記試験は計算問題があるので、難しいものと思われていますが、第二種に関しては、それ程難しいものではありません。

基本的に + − × ÷ ができれば、試験で出題される計算問題は解けます。

しかも、計算問題は全体の10%しかなく、60%以上の正解で合格が出来るので、極端な話、計算問題を全て間違ったところで合格点を下回ることはありません。

むしろ、暗記問題が主体なので、それだけ勉強した方が、むしろ合格水準に近づきます。

また、出題範囲は基本的に過去問からです。

これらも、毎年新問題が出ますが数問ですから、そう言った意味から、過去問の暗記だけでも8割の回答が可能です。



技能試験は努力に比例 

技能試験とは、実際に電材を使い、指定された図面に沿って作る試験で、出題される問題は事前に公表されています。

その中から1つ、実際の試験で出題されます。

つまり、出題される問題が事前に答えがわかってるので、一通り全て練習しておけば、必ずどれかが出題される事になります。

何が出題されるか事前にわかる一方、技能試験で気を付けるポイントは、試験時間が短い事です。

もし、間違った加工をすると、後戻りできない場合もあり、その場合は不合格確定です。

いかに沈着冷静で技能試験を受験できるかが勝負です。

そう言った面からも、とにかく練習を繰り返すことが大切です。

逆に言えば技能試験の秘訣とはそれだけで、努力に比例した結果しか出ません。



試験に合格する勉強だけをすることが最大のポイント 

電気工事士に限らず、資格試験に必要なのは合格することです。

どんなに電気が詳しくても、どんなに学歴があっても、実務では資格がなければ単なる無資格者でしかありません。

頭が良い人でも試験に中々合格しない人がいますが、それは明らかに資格取得には不要な勉強をしています。

もちろん、知識は無いより多い方がいいものですが、資格取得と言う目的だけで言えば、最低限の努力で最大の結果、つまり確実に試験に合格することが先決です。

細かい点まで勉強したところで、中高年の限られた就職先では生かす事は現実問題として無理です。

自分が出来ることと、実際に役立つ事は違うものです。

ビル管理の仕事に就く場合、あくまでも就職へのチケットとしての、第2種電気工事士の取得と割り切る事が、何よりも大切です。





終わりに

資格は無駄にならないとか、邪魔にならないとか言われたのは昔の話で、物によっては更新費用もかかるものも少なくありません。

幸い、第2種電気工事士には更新はなく、そう言った意味では、仮にペーパーライセンスとなっても取得費用以外に無駄な費用は掛かりません。

一方で、転職の際には一定の仕事には価値があるため、数少ない無駄のない資格の一つとも言えます。

思ったが吉日、興味があれば受験をすることをお勧めします。